2017年1月14日土曜日

捨ててこそ(2)

残された「遺物」で、始末の悪い物というと、「趣味」に関するものでしょう。これが、「お宝」と呼べるようなもの、例えば「骨董品」というような価値があるものなら、専門家にたのんで処分ということも出来るでしょうが、そうでないと目をつぶって全部廃棄になってしまうのでしょう。他人に価値が分からないものの一つに、書物があります。
木瓜爺も終活作業の開始に当たって、「趣味に係わる書物」の処分を考えました。木瓜爺の趣味の一つに「将棋」があります。これは、小学生になるころに教わり、高校生くらいから、本格的に書物による自習をし始めています。大きな買い物はしていませんが、それでも500冊くらいの蔵書になっていました。
これは、捨てておかないと遺族が困るだろう・・・中には、今では入手困難な資料もあるし、自分で古書専門店に引き取ってもらうことにしよう・・・と、考えました。ただ、一方でこんな考えも出て来ます。「身体が動かなくなって来た時に、せめて頭の体操をするツールを手元に残して置く方が良いのじゃないかな?」
散々迷ったのですが、兎に角「蔵書リスト」を作りました。購入金額(書物の定価)を計算してみると、思っていたよりも少額でした。これは、昔の本は小さい金額ですから、自然な結果です。次に
実際に売られている古書の価格を調べてみました。それから計算すると、半値とみても、五万円くらいにはなるだろうと思えました。しかし、作ったリストを、専門店に送り込んで見たところ、「最近は、古書も売れません。全部で、一万円程度なら引き取れます」という返事。ただし、送料は、着払いでよいということでした。 仕方がないなあ・・・著者からサインを頂いた記念品的価値のあるものと、傷んでしまって商品価値を著しく減じているものを手元に残し、段ボール箱数個を、送り出しました。 小さな書棚一つが減りました。外のジャンルの書物は、まだまだ残っています。

この例でよく分かったのは、自分の集めた書物などは、自分で考えるほど価値がないものであるということです。本当に価値のある「希少本」などは、インターネット・オークションなどで評価して貰うのも一法かも知れません。

 

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